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脂漏性皮膚炎
~頭皮のお手入れ~
フケ、かゆみ、赤みにブツブツ・・・。頭皮まわりに発症した脂漏性皮膚炎は本当にやっかいですね。頭皮のベタベタや、耳の裏や襟足、髪の生え際のカサカサ、ヌルヌルなどの症状を改善させるために、正しいお手入れ方法を実践しましょう。
目次
- 脂漏性皮膚炎 頭皮のお手入れのポイント
- 洗髪のしかた
- ソレダメ!頭皮ダメージ要因のチェックポイント
脂漏性皮膚炎 頭皮のお手入れのポイント
さわらない
トラブルのあるお肌には、刺激は禁物です。
かゆみやフケが気になって、つい触りすぎてしまうことが多いですが、触れば触るほど炎症は悪化しやすくなります。
頭皮や耳の裏などは自分では見えにくいので、実は思っている以上に症状が進行していることもあります。
ゴシゴシ洗ったり、こすり過ぎたりしないように注意が必要です。
「素洗い」が基本です
肌ストレスを最小限にするために、ぬるま湯での素洗いが基本です。
頭皮・髪はお顔に比べて油分が多いため、洗顔時よりも温かいお湯で洗いましょう。
脂漏性皮膚炎の場合は、38℃位のぬるま湯で洗髪するのがおすすめです(皮脂が溶け出す温度)。
お湯で予洗いを十分に行ってからソープを使用します。
ゆすぎが大切
頭皮や耳の裏などに脂漏性皮膚炎の症状が出ている場合、
肌に残った汚れや、ゆすぎ残しの洗髪剤が原因となっていることが非常に多いです。
汚れの溜まりやすい耳の裏や、髪の生え際などをしっかりと丁寧にゆすぐことが大切です。
その成分、お顔に使えますか?
全身は一枚の皮膚でつながっています。
頭皮とお顔に境界線はありません。今ご使用のシャンプーやリンス、整髪剤はお顔にお使いになれますか?
もしお顔に使えないものであれば、かならずその影響はお肌に出てきます。頭皮もお肌の一部です。
洗髪のしかた
脂漏性皮膚炎の頭皮には、正しい洗髪方法を!
脂漏性皮膚炎とは、頭皮の肌あれです。
肌あれ・トラブルを起こしている肌は、とてもデリケート。特に脂漏性皮膚炎の頭皮は、水分と油分のバランスが崩れてしまっていて、保湿がうまくできていません。保湿力のある頭皮を育て、脂漏性皮膚炎を改善するために、この3点をしっかり意識して正しく洗髪しましょう。
- 頭皮の油分を取り過ぎないこと
- ゆすぎ残しをしないこと
- 頭皮を保湿すること
Step1 ぬるま湯で頭皮・髪を予洗い
まず、頭皮と髪を素洗いします。ぬるま湯の素洗いで水溶性の汚れを先に落としておくと、次に使うホイップドソープ(髪・全身用半練石けん)の洗浄効果が高まり、肌へのストレスも軽減されます。
ただし、熱いお湯でゴシゴシ洗うのは厳禁です!ご注意ください。
●ぬるま湯で予洗い
お湯の温度は、脂漏性皮膚炎の場合は38℃くらい(皮脂が溶け出す温度)で、髪が十分に水分を含んだ状態になるまで予洗いします。地肌をゆすぐようにしっかり予洗いしましょう。爪を立てたり、強くゴシゴシとこすったりはしないでください。
Step2 ソープで洗髪
皮脂分泌が活発な脂漏性皮膚炎の頭皮には、油分をさっぱりと洗い落とすことのできる石けんシャンプー(ホイップドソープⅡ)が最適です。
ホイップドソープⅡ(髪・全身用半練石けん・さっぱりタイプ)は石けんを軸にした全身に使用できるソープで、適度に皮脂膜を残しつつ、汚れた脂だけを洗い流してくれる優れモノ。石けんカスが残らず、石けんシャンプーにありがちな重たさもありません。
●ホイップドソープⅡ(髪・全身用半練石けん・さっぱりタイプ)
2〜3センチほどのホイップドソープを手に取って、手のひらに軽く伸ばします。手のひらの上では、まだ泡立てないでください。ソープが付いた両手で、髪に指を入れ、頭皮に直接ソープを付けます。軽く泡立てながら、こめかみから頭頂に向かって頭皮を洗っていきます。
爪を立てたり、指先に力を入れたりしないように気をつけて、こすらず優しくなで洗いしてください。頭皮を洗っている間に、髪にも自然と石けん成分が行き渡りますので、特に髪だけを意識して洗う必要はありません。
洗い方もさることながら、頭皮にとっては「どんな洗髪剤を使っているか」も多大な影響を与えます。【そのシャンプーで、直接お顔を洗っても安心ですか?】ここをチェックしてみてください。
「頭皮の脂がスッキリとれる」と謳った洗浄力の強いシャンプーは、頭皮を守る大事な皮脂膜を拭い去ってしまいます。きちんとケアしているつもりが、逆に頭皮にダメージを与えて、脂漏性皮膚炎を悪化させている原因になっているかもしれません。
ご自分の顔を洗っても大丈夫!と胸を張って使えるものでなければ、頭皮を安心して洗うことはできない。これをしっかりと認識してください。なぜなら、頭皮と顔には境界線などはなく、同じ一枚のお肌だからです。
「頭皮がベタベタする」「フケが出ている」と、躍起になって油分を取りのぞき過ぎると、頭皮は油分不足を起こしてしまい、もっと皮脂を出そうとします。脂漏性皮膚炎で感じる脂っぽさを、洗浄力の強いシャンプー剤で取りのぞけば綺麗になる・・と考えるのは逆効果なのです。
Step3 しっかりゆすぎ
洗ってすぐにゆすぐのはちょっと待って!しばらく泡を放置して、頭皮の汚れを泡に取り込む時間を作りましょう。
その後、お湯が地肌に届くように、しっかりとゆすぎます。
整髪剤を使用している場合など、特に泡立ちが悪いと感じたときは、二度洗いしてください。
洗い残しのヘアケア製品は、頭皮だけでなく耳の裏や襟足、髪の生え際に残留しやすく、毛穴を詰まらせる原因となります。さらに汗や皮脂と混ざり合って、皮脂を変性させて悪臭がしたり、フケやかゆみを引き起こしたりします。
特に耳の裏は皮脂腺も多く、皮脂分泌が活発なうえ、形状的に汚れが溜まりやすいという特徴があります。皮脂やヘアケア製品の洗い残し、洗髪後のゆすぎ残しには十分気をつけてください。耳の裏に白いラードのような脂のかたまりができてしまった・・というケースは、ヘアケア製品に含まれている石油由来の合成界面活性剤が、自分の皮脂と混ざり合った結果なのです。
洗髪後の頭皮には、何も残さないこと。たとえホイップドソープのように、頭皮に刺激を与えない石けんシャンプーであったとしても、ゆすぎ残しは禁物と心得ましょう。
Step4 ローションで頭皮を保湿
頭皮の保湿、してあげていますか?
脂漏性皮膚炎の頭皮は、肌あれを起こしている状態です。頭皮はもともと皮脂分泌が活発なので、ベタつきが出やすい部位ではありますが、過剰にベタつく場合は水分と油分のバランスが崩れ、頭皮が乾燥していることが考えられます。
お顔と同じように、頭皮もローション(化粧水)でしっかりと保湿してあげましょう。
●マニエールドゥD 日没前用ローション(化粧水)
洗髪後、軽くタオルで乾かした頭皮にマニエールドゥD(日没前用ローション)を直接ふりかけて、指でやさしくなじませます。ローションが髪を伝って流れてしまいやすいので、頭皮をしっかり湿らせるようにしてたっぷりとお使いください。
※脂漏性皮膚炎の炎症がある頭皮には、H.S.ローション(髪・頭皮用ローション)よりも、炎症を抑える働きがある医薬部外品のマニエールドゥD(日没前用ローション)のご使用をおすすめしております。
ソレダメ!頭皮ダメージ要因のチェックポイント
頭皮トラブルの要因は、あなたの日常生活に潜んでいたのです!
シャンプーやヘアケア製品を見直して、正しい洗髪とゆすぎの方法も実践中。なのに、まだイマイチ頭皮の状態が良くならない・・・。それは、まだ見落としているトラブル要因があるからかもしれません。
頭皮にストレスを与える要因を、いくつか挙げてみましょう。
▲紫外線
頭皮は自分では見えないので、顔よりも紫外線対策の意識が薄くなりがちです。無防備に紫外線を浴びないように注意しましょう。
▲カラーリング(染色)剤
毛染め剤は成分が強いものが多く、炎症を悪化させる可能性が大きいのです。染めるなら、天然のヘナがおすすめです。
▲物理的刺激
普段から無意識に頭を掻いたり、ゴワゴワしたタオルで強く頭皮をこすりながら髪を乾かしたりすると、頭皮に強い刺激を与えてしまいます。
▲熱いシャワー
洗髪の際に、温度が熱すぎるシャワーを使っていると、頭皮が乾燥して炎症が悪化しやすくなります。38℃くらいが目安です。
▲シャワーヘッドの塩素
水道水の残留塩素は頭皮を傷める原因となり、毛根を作る細胞に悪影響を与えます。特にシャワーヘッドからの水の塩素濃度は、蛇口の水の3倍にもなります。塩素除去のシャワーヘッドなどで対策を。
いかがでしょうか?思い当たるものが、あなたの日常生活に潜んでいませんか。
頭皮トラブルの原因を取り除き、正しいお手入れを実践して、脂漏性皮膚炎を改善させていきましょう!