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脂漏性皮膚炎
~身体のお手入れ~
お顔や頭皮だけでなく、身体にも脂漏性皮膚炎が発症することがあります。
デリケートな脂漏性皮膚炎のお肌には、お顔のお手入れをするのと同じように、
刺激を与えずに正しくケアしてあげましょう。
目次
- 脂漏性皮膚炎 身体のお手入れのポイント
- 入浴のしかた
- お風呂の塩素はお肌の大敵!
脂漏性皮膚炎 身体のお手入れのポイント
さわらない
トラブルのあるお肌には、刺激は禁物です。
かゆみや赤みが気になって、つい触りすぎてしまうことが多いですが、触れば触るほど炎症は悪化しやすくなります。
無意識のうちに描いてしまったり、入浴時にゴシゴシと強く洗ったりしないように注意が必要です。
「素洗い」が基本です
肌ストレスを最小限にするために、ぬるま湯での素洗いが基本です。
ゆっくりと湯船に浸かって、身体の芯からじっくり温まるようにするのは、脂漏性皮膚炎の改善にとても有効的。
お湯の温度は、38℃位(冬場は40℃位)が良いでしょう。
湯船に入れない場合は、シャワーで全身を濡らしてからソープを使用します。
ゆすぎが大切
身体に脂漏性皮膚炎の症状が出ている場合、
肌に残った汚れや、ゆすぎ残しのソープや洗髪剤が原因となっていることが非常に多いです。
ソープの泡が残りやすい背中やお尻、身体の側面などを意識して、きれいに洗い流しましょう。
その成分、お顔に使えますか?
頭皮と身体に境界線はありません。今ご使用のボディソープはお顔にお使いになれますか?
もしお顔に使えないものであれば、かならずその影響はお肌に出てきます。
全身同じものでケアするのが、健康なお肌の鉄則です。
入浴のしかた
入浴法を見直して、脂漏性皮膚炎の根本改善を
皮膚は最大の臓器です。
「全身の皮膚」という器官が正常であれば、より小さな「皮膚」であるお顔にも、その状態が反映されます。
お顔のお手入れには気をつけているのに、身体のほうはわりと雑な洗い方をしていたり、ボディソープの成分をあまり気にしていなかったり、きちんと保湿してあげていなかったり・・・。
身体に出た脂漏性皮膚炎の症状は、入浴の方法が間違っていたのが原因かもしれません。
毎日の入浴タイムが、思わぬトラブルの温床となってしまわないために、この3点をしっかり意識しましょう。
- じっくりと全身を温めること
- ゆすぎ残しをしないこと
- 全身を保湿すること
Step1 ぬるま湯で予洗い
身体も、お顔と同じお肌です。ゴシゴシこすったりすると、お肌そのものが傷ついて肌トラブルを起こしてしまい、そのトラブルが脂漏性皮膚炎に発展してしまうことがあります。
ぬるま湯で予洗いし、力を入れずに優しくなで洗いすれば汚れは十分に落とせます。シャワー、または湯船にゆっくりと浸かって全身を濡らします。
脂漏性皮膚炎のお肌は、水分と油分のバランスが崩れていて、肌の乾燥によるかゆみや赤みが生じていることがよくあります。熱すぎるお湯はお肌の水分を奪いやすいため、乾燥の原因となります。また身体が冷えていると、血行不良で毛細血管まで血流が届かなくなり、これもお肌の水分不足の原因になるのです。
ゆっくりとぬるめのお湯に浸かり、全身がじんわり温まるような入浴法が、お肌にとってはベストです。
熱いシャワーで入浴を済ませるのは、特に脂漏性皮膚炎のお肌にはおすすめできません。
●半身浴
身体の芯からじっくり温まるには、半身浴がとても良い方法です。
お湯の温度は38℃位(冬場は40℃位)で、20〜30分を目安にゆったりと湯船に浸かりましょう。
みぞおちくらいの深さのお湯に浸かります。上半身と腕は濡らさないように気をつけて。お湯から出ている部分が濡れると、身体が冷えてしまいます。タオルをかけて、体温を逃さないようにするとよいでしょう。
湯船に浸かりながらお風呂の蓋をして、蒸気を逃がさないようにします。
お風呂から上がったあとは、湯冷めしないように気をつけてください。
Step2 ソープでなで洗い
ぬるま湯で素洗いしてから、ソープを使います。
お肌の状態に合わせて、ホイップドソープ(髪・全身用半練石けん)を使い分けてください。
ホイップドソープⅠ(しっとりタイプ)は、洗いながら同時に皮膜形成を行うので、お肌を乾燥させません。カサカサがひどい方や、乾燥気味のときにおすすめです。
ホイップドソープⅡ(さっぱりタイプ)は、脂をさっぱりと洗い落としてくれるので、皮脂が多い方におすすめします。
●ホイップドソープⅠ・Ⅱ(髪・全身用半練石けん)
2〜3センチほどのホイップドソープ(髪・全身用半練石けん)を手に取って、よく泡立てます。泡立てネットを使用すると泡立ちが良くなります。お顔と同じく、お肌をこすらないように泡を優しく置いていきます。肩の上などにつけておき、そこから全身に広げていくと洗いやすいでしょう。
泡が立っているうちは洗浄力がありますので、洗髪の泡をそのまま使っていただいても構いません。
手のひらで、全身をなでるように洗います。
胸や背中など、汗をかきやすいところに脂漏性皮膚炎の症状が出やすいようです。脇の下、下腹部から股にかけて、お尻の真ん中あたり、背骨を中心とした周りの赤み、かゆみに悩まされている方も多いです。
脂漏性皮膚炎の場合は特に、肌をさわりすぎない、強い刺激を与えないことがとても大切。ナイロンタオルで身体をゴシゴシ洗っている方は、すぐに使用を中止なさってください!
ゴシゴシ洗いはお肌にとって非常に強い刺激となるので、肌は角質層を厚くして皮膚を守ろうとします。皮膚がボロボロ剥けてくるのは、ナイロンタオルで強くこすっていることが原因かもしれません。
また、身体をナイロンタオルで洗う刺激に慣れてしまうと、洗顔や洗髪の際にも手に力が入りやすくなり、無自覚のうちに強い刺激を与えている可能性もあるのです。
洗い方だけでなく、【そのボディソープで、直接お顔を洗っても安心ですか?】ここをチェックしてみてください。
強い界面活性剤を使っているボディソープは肌の油分を奪いすぎてしまうため、逆に頭脂漏性皮膚炎を悪化させている原因になっているかもしれません。
お顔はもちろん、頭からつま先まで同じもので洗えるのでなければ、安心して身体を洗うことはできません。
Step3 しっかりゆすぎ
身体の脂漏性皮膚炎の場合は特に、ゆすぎ残しがないように全身にお湯をかけて、泡を洗い流してください。
洗顔、洗髪時のゆすぎ残しがないかどうかも含めて、泡の残りやすい背中やお尻、身体の側面などを丁寧にゆすぎます。
たとえホイップドソープのように、肌に刺激を与えないソープであったとしても、ゆすぎ残しは禁物と心得ましょう。
Step4 ローションで全身を保湿
入浴によって失われた水分を補うために、マニエールドゥN 日没後用ローション(化粧水)で全身を保湿します。
脂漏性皮膚炎のお肌は特に、乾燥しないようにしっかりと保湿してあげましょう。
●マニエールドゥN 日没後用ローション(化粧水)
入浴後、肌触りの良い柔らかいタオルで軽く水滴を押さえてから、お肌が水分をたっぷり含んでいるうちにマニエールドゥN(日没後用ローション)を全身にさっと伸ばします。
この時も、決してこすらないようにしてください。
お風呂の塩素はお肌の大敵!
塩素による肌への悪影響を軽減するには・・・
塩素は、肌細胞に大きなダメージを与えます。
蛇口から出た水は1秒間に30万個の皮膚細胞を破壊するといわれています。肌が健康な方は、1秒間に160万個の細胞を再生しますが(髪の毛は再生しません)、肌の弱い方や肌の再生能力が衰えている場合は、塩素のダメージの影響が著しく肌に現れます。
特に脂漏性皮膚炎、肌トラブルを抱えている方は、塩素入りのお風呂やプールは厳禁です。シャワーの水は、蛇口の水に比べて塩素の悪影響が3倍にもなるので、塩素除去の対策は必須といえます。
●浴槽の塩素除去の方法
ビタミンCの粉末や錠剤を活用しましょう。
浴槽のお湯に、耳かき2〜3杯のビタミンCの粉末を入れます。錠剤は砕いて、2〜3回撹拌してください。
塩素がビタミンCとの反応により無害化されます。
または、出がらしの緑茶(1回分の量)をガーゼに包んで浴槽に入れ、2〜3回撹拌しても同じ効果が得られます。
●シャワーの塩素除去の方法
塩素除去ができるタイプのシャワーヘッドに交換しましょう。様々なものが市販されています。
一日の終わりの入浴タイムは、ホッと癒される至福の時間。
心身をリラックスさせながら、脂漏性皮膚炎のお肌を優しくいたわってあげましょう。