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皮膚トラブル
-スキンケアと薬の併用、
薬からの離脱

脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)でお悩みの方から、皮膚科で処方されたニゾラール、ケトコナゾールなどの抗菌剤やステロイド外用剤等の炎症を抑えていく処方薬や市販薬などの「薬とスキンケア」をどのようにしていけば良いのか?というご相談を受けます。
スキンケアは「肌のお手入れ」であり、あくまで肌を清潔にして、肌の働きを円滑に行うためのものなので、薬との併用は問題ありません。
脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)は、皮脂分泌の過剰とカビの一種であるマラセチア菌が活性化することにより発生・悪化するといわれております。肌の赤みやブツブツが治らないというご相談を受けた際に、医師による診断と使用している薬に合わせて、スキンケアとの併用について指示があったのかどうか?もお聞きします。
その中で、脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)との診断を受け、油分の使用を避けていたが、長くその状態が続くことから病理検査をしたところ、マラセチア菌がいないということがわかり、医師から化粧水、乳液までは使っても大丈夫といわれた方々も多いということがわかりました。
“酒さ、ニキビダニの繁殖した赤み、化粧品かぶれ”と 脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)の症状は、見た目はほぼ同じような状態なので、 視診だけの判定は難しいようです。 そういった場合は、処方薬が適していないと症状は悪化の一途をたどってしまいます。

【脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)に良く使われる塗り薬】
ステロイド外用剤
抗真菌剤(ニゾラール、ケトコナゾールなど)
【その他】
抗真菌薬シャンプー
ビタミンB2、B6
プロペト
など

いきなり薬の使用をやめてしまうと…

“できれば処方薬や市販薬を使いたくない”というご相談を頂きますが、いきなり使用している薬をやめないようにお伝えしています。
というのは、ニゾラール、ケトコナゾールなどの抗真菌薬、ステロイド外用剤を使用している場合、やめることで肌の免疫バランスを崩してしまい、一気に炎症が悪化することがあります。
使用期間にもよりますが、特にステロイド外用剤を肌荒れや花粉症、抗アレルギー薬として、長期に渡って使用していると、ニキビダニが繁殖をしやすい環境になり、いつまでも顔全体が赤くブツブツが治まらない状態が続きます。
これは、脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)の原因でもあるマラセチア菌でも同じことがいえるようです。
薬を対処療法として使用するのは賢明な選択ですが、スキンケアでの肌改善を選択する方が多いのは、薬は長期間に渡って使用すると以前の状態に比べて悪化することがあるからです。

スキンケアでの改善

スキンケアの目的は、肌本来の力、働きを高めて素肌美を維持し、老化を防いでいくことです。
脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)は、過剰な皮脂分泌が肌を刺激して悪化するといわれています。
スキンケアで肌トラブルの改善を図る場合、化学物質 (治療薬) を突然にやめるのではなく、トラブルの原因を取り除きながら、肌の働きを高めていく。そして、薬の強さや種類により、変わってくると思いますので医師に相談をして少しずつお薬を切り離していくことが大切です。
“薬をやめたら悪化したので治したい”というご相談を良く頂きますが、ステロイド外用剤やニゾラール、ケトコナゾールなどの抗真菌薬の使用をやめて悪化した場合、その薬理作用による反応もあり、薬を使用していない状態と比べて、改善までの時間が長くなるようです。
ステロイド外用剤の場合、使用した期間の1割程度、リバウンドといわれる副作用がでるといわれており、いったん症状が悪化する傾向があります。抗真菌薬の使用も常在菌のバランスが崩れ肌の免疫が下がるので、同様の反応が見られます。
これらは、スキンケア製品が肌に合っていないという理由ではなく、肌そのものが回復をしていく期間だといえます。
薬をやめてすぐに新しい化粧品を使い始めた場合、ステロイド外用剤や抗真菌薬をいきなりやめたことによる反応を“化粧品が合っていない!”と勘違いされる方がいます。
薬をやめた後の反応を覚悟して、処方薬や市販薬など薬を使いこなすことが何より大切です。

検査を受けたところ違う症状だった

脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)を長年患っているということでのご相談があり、お客様にお写真を送っていただき、あまりの赤みと炎症が酷いので、病理検査を受けたうえでの化粧品のご使用をアドバイスさせて頂いたところ、実は症状名は脂漏性皮膚炎ではなく酒さであったということが判明しました。
これまでお手入れで油分を全くカットしていたことから、乾燥により炎症がさらに悪化していたということでした。
医師からは保湿をしっかりするようにとの指示があり、化粧水だけでなく、しっかりと油分での保湿をして乾燥によるトラブルの悪化を防ぐことができました。
なお、脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)においては、皮脂の過剰分泌が原因ですので、その原因を取り除くお手入れが先決ですが、自らでトラブルを改善する肌力を育てて、根本的な肌質改善をしていくことが大切です。
“製品とお手入れ方法”の両輪で肌の恒常性(肌が健康になろうとする働き)をサポートしていくのがスピノワです。
人によって症状も様々です。
お一人で悩まずにスキンコンダクターにご相談ください。